「あわたさん!ボクと一緒に丹後駅伝出ませんか?」
GRlab忘年会の前日に行われた忘年会の前夜祭
りっしんべん氏の一言から物語は始まった
私は放送大学関西 陸上競技部の粟田
駅伝出場に向けた雑務を行う駅伝主務をしている一年生だ。
その日、私たちはGRlabという高校の先輩が作ったランニングサークルの忘年会前夜祭でひたすら瓶ビールをラッパ飲みしていた。
私はりっしんべん氏の言っている意味がわからなくて、コイツ酔っ払って馬鹿なことを言っているなと思った。
彼は酔っ払うと堺市民なら誰でも踊れるという堺っ子体操を大声で歌いながら踊り続けるクセがあり、もうそろそろ踊り始める頃合いだと思っていた。
彼はおもむろに手作りのパンフレットを取り出して説明をし始めた。
「放送大学って知ってますか?そこに入学しましょう。あと2・3人でメンバーが揃うんです。学生駅伝に出たくないですか?」
私は大学時代駅伝に縁が無く、憧れがないといえば嘘になる。いつの間にかその話に引き込まれていった。
怪しげな勧誘とは裏腹に、すでに彼はぐってぃー氏という同志とともに各方面に根回しをしており、予想される様々な問題点をクリアしていた。あとはおっさん大学生という新境地に飛び込む自分の覚悟だけだった。
忘年会前夜祭は87本の瓶ビールを飲み干し、店のおばちゃんが売り切れを宣告してお開きになった。
願書の締切は近い。前夜祭で燃え尽きた私は忘年会を欠席し、年末から正月にかけてゆっくり考えて、入学する覚悟を決めた。
放送大学関西 陸上競技部物語
プロローグ〜おっさん大学生になる決断〜
(この物語はフィクションです)
続かない
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