答えは否。主将です。
全く主将らしさを見せないまま気付けば明日は丹後駅伝。
実力❌
リーダーシップ❌
決断力❌
なぜそんな私がこのチームの主将になったのか。
遡ること1年と半年ぐらい前
あかん、思い出されへん!!
まあ成り行きでそうなったのでしょう知らんけど。
特に主将としての仕事はないので、これまで過ごしてきた日々は、しんどいとか辛いとか辞めたいとかそういうのは一切なかった。
主将としての取り組みではないと思うけど、唯一チームに対して心掛けてきたことがある。
チームメイトの前になるべく現れる
他の大学であれば、活動日・時間が決まっているので特に意識することもないと思うが、放送大学は通信制の大学であり、関西陸上競技部の部員は皆労働者である。チーム全員が顔を揃えたことはたぶん3回ぐらいしかない。
チームとして動いている意識がどうしても薄れてしまいがちである。
「丹後駅伝出場」を掲げてせっかく集まったのに、孤立してしまってはモチベーションが続かない。
そう思ったこともあり、水曜日に某所で行われる練習会に脚を運んだ。ここには監査と会計、時々駅伝主務が現れる。
練習場所とメニューをグループラインで共有する部員がいる。大抵副将である。副将は練習開始に間に合わないことも往々にしてあるが、人望が厚いのか、他の部員が誘いに乗りやすい。設定タイムが身の丈に合っていない気もするがとりあえず参加する。
主務から電話がかかってくる
「今あべのルシアスのインド料理屋で夕飯を食べてる。一人で居るので寂しい。」
練習したい気持ちを押し殺し主務の元へ向かう。
そういった小さな積み重ねが功を奏したのか、長居公園でjogをしていたら偶然合宿係に遭遇したり、労働後にたまたま旅行帰りの会計とエンカウントしたりと、私の元に部員が引き付けられているのでは無いかと錯覚するような出来事も起きた。
宴会係にはなかなか会えなかったが、部員の話になると大抵「日本は家」という彼の遺した言葉が飛び交う。
とりあえず誰か部員と会えば、自然と話題は陸上競技の話になり、他の部員の話になり、丹後駅伝の話題へと移り変わる。
チーム全体で動くことはないが、至る所でチームとしての意識を持つことのできるような取り組みをしてきたつもりである。
チームは仲良し集団であってはいけない??
指導者やチームを牽引する人間がよく使っているような気がするフレーズである。
放送大学関西陸上競技部は、はっきり言って仲良し集団である。
ピリピリとした雰囲気はなく、不摂生を良しとし、仕事を言い訳に練習を怠る部員もいるし、禁煙を決意しても他の部員につられて誘惑に負けてしまう部員もいる。
私はそんなチームが大好きである。
もちろん「仲良し集団であってはいけない」という考え方を否定するつもりは全くない。
しかし、仲良し集団だからこそ見ることができる景色もあるのではないかと思う。
酒を酌み交わし、銭湯で素っ裸になって夢を語り合う。そんなサラリーマン達が繋ぐ虹色の襷。(ちなみに襷は無事完成しました。ギリギリセーフ)
幾多もの苦難を乗り越えたその先に見えるのは……
Road to TANGO
―くたびれたサラリーマン達による、前人未到のやりたい放大―
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